森國 韓国に行かれた時の宿とかご飯とかってどうされていましたか?

山下 グレコローマンスタイルはトタトガ(*芸術支援団体)がレジデンス(宿泊施設)を持っていて、そこを利用させてもらった。韓国の文化で、目上の人または受け入れ側が食事を出すというのがある。だから、食事は全部トタトガ持ち。共催だからと日本でも同じ事をやろうとしたら、莫大なお金がかかる。それは、日本と韓国が違いますよっていうのをあらかじめ言っておく。そういう共通認識がないと難しいかもしれない。福岡公演をする時に、韓国の女優さんを一人呼んでいる。その時(韓国の女優さんが福岡に来た時)の宿泊費はグレコが負担した。食費に関しては、自分で負担してくださいとお願いした。

森國 事前にそういう約束を取り付けて、契約書とかも交わされたんですか?

山下 いや、契約書は無かったですね。これが難しいところで。(経験を踏まえて)契約書はお互いにした方がいい。

日下部 契約書はいずれ必要になってくるよね。細々と困ったことが出てくるから。目の前で話をして、メールでもやりとりしてその証拠が残っているのに、条件面の話をして「それは知らないよ」とか「聞いてないよ」っていう風になってしまうので。これも日本人的かもしれないけど、ある程度の契約書は最初に交わした方がお互い傷つかなくて済む。

森國 そうですね。

百瀬 僕達の時は、宿はお互いで面倒をみるということに。食事は、行った先では自分たちでやるということを決めた。劇団の人数も違うので、負担する部分が多くなるため、それぞれ自分たちで負担するやり方をとった。

後藤 私たちが泊まったところは、グレコさんと一緒で、トタトガのレジデンス(宿泊施設)だった。そこに台所があってそこで料理をしていた。

日下部 (韓国の劇団の)トケビさんとの公演との条件として、go toさんの時は、現地でのご飯代は向こう持ちになった。

森國 トケビが福岡に来た時は、ご飯代は日本側でだされたんですか?

日下部 そうですね。あとで詳しく説明しますが、トケビさんに来てもらった時に保証金としてこちらから支払っていて、チケット売り上げはこっちがもらうということで招いた。その交換条件として、劇団go toさんに行ってもらって、条件を同じにしてもらった。

森國 皆さん同じレジデンス施設に泊まられたとおっしゃっていたんですけど、韓国の中でレジデンス施設は一般的なんですか?

山下 それはトタトガさんが特別な感じ。ただ、部屋はいっぱいあるみたい。劇団員の一人が行った時は、知り合いの部屋を1つ貸すということがあった。

森國 そういう部屋を1部屋から貸し出すような施設ではなくですか?

山下 ルームシェアみたいな感じ。韓国の人達は泊まることに関してはお金がかかるという感覚が無いみたい。

森國 釜山からから日本に来る方が予算的に大変ということなんですね。

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主催・協力等

主催:NPO法人FPAP
後援:九州地域演劇協議会

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