黒木:先ほど福田さんがはじめは赤字がたくさんでたという話がありましたが、私のところは赤字が出ないように出ないように調整してやってきました。助成金なんかもよくわからなくて、取れてこなかったです。宮崎には20−25の劇団があると言われていますが、仕事をやりながら趣味の枠を越えられないところが多いですね。
高崎:北九州は全国的に見ても先進的なことをしている。熊本、長崎、宮崎も行政(劇場)が力を入れて成果が出ている。佐賀と鹿児島はこれからが楽しみです。いずれにしても行政を動かすには、地域の劇団ががんばるしかない。
そして行政について言うなら、行政には人事異動がつきものです。人事異動があったとしてもきに劇団に対する対応って変わらないようにできるものなのでしょうか。
岩永:現に私自身演劇に興味はなかったのですが、前任者の熱意にほだされて色々やるようになった。しかし、行政の仕事は税金を使う仕事なので、熱意だけではどうにもならず、説明や時間が必要になります。そのことがまた劇団との温度差につながったりするんですけど。
福田:面白いものを劇団が作っていれば、引継ぎがあっても大丈夫だと思います。
泊:長崎のブリックホールは劇場にサポーターがいて、かなりうまくいっているような印象があります。行政の担当が変わってもサポーターがうまく間を取り持っているようです。
本田:熊本県立劇場は5年前からお手伝い養成をしています。数年実際にお手伝いをやってみて、残った人を登録しています。ブリックホールさんと違い、うちは20年配置換えがなかった。なので、やはりどうしても職員の方が劇場に詳しくて、お手伝いの方は育つ機会がないのかもしれません。簡単な制作業務を徐々にお手伝いの方にお任せしているところです。
永山:劇場は市民のものという意識を持ってもらって、自分たちがやらなくちゃという環境をつくらないといけないですね。
岩永:長崎の市民参加舞台は一回に100人規模の人が参加するので、それを経験した人から舞台に立たなくてもいいからお手伝いしたいという人も生まれて、サポーターが充実するのだと思います。
永山:そろそろお時間も来ましたので、会場の方から御質問など頂きたいと思います。
会場より:大分で活動していますが、大分からはパネリストの参加が無く、苦い思いで聞いていました。来年やるときには是非参加したいです。
高崎:一応参加の案内差し上げていたんですが(笑)。いま大分から飛び入りの参加ということで、よかったです。
会場より:大野城まどかぴあで事業担当しているものですが、劇場と劇団の接点を見つけるのが大変だと思っています。各ホールの養成についてのプログラムについてと、劇団からの要望などを聞かせて欲しいです。
岩永:底辺を広げる市民参加の事業です。劇団の人には演出などで入ってもらって、作ってもらっています。その過程がそれぞれの育成に繋がるものと思います。買取公演には極力ワークショップなどを絡めるようにもしています。
本田:熊本はリージョナルシアターですね。7月に泊さんを講師にお招きし、戯曲講座を行う予定です。年明けに最優秀作品を上演します。ブリックホールさんと同様にこちらも買い公演にワークショップを絡めるようにしています。
高崎:色々しています。一番最近では演出家を養成するワークショップを行いました。その発表ではぽんプラザが埋まっていて使えなかったので、大野城のまどかぴあさんを使わせていただきました。
泊:北九州芸術劇場も毎年さまざまな養成事業を行っています。子どもを劇場に呼んだり、逆に小学校に出向いて行ったりとか、その他は経験者向けの事業も多いですね。
ワークショップは、目的を明確にすることが重要だと思います。
永山:では、最後に次回開催地の発表を行います。佐賀です。辻さんから一言いいでしょうか。
辻:まだまだこれからの佐賀なので、どうしようかと思っていますが、どうぞ次回は佐賀でお会いしましょう!
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