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九州演劇人サミット
演劇人対決!鹿児島VS九州 〜九州はひとつ!されどライバル!?

九州演劇人サミットとは?

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記録

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第2部 演劇人対決!鹿児島VS九州 〜九州はひとつ されどライバル〜

高崎:第二部は「演劇人対決!鹿児島VS九州」ということで、鹿児島の劇団の方に、プレゼンをしてもらい、パネリストに熱い質問をぶつけていこうというコーナーです。では、最初の団体は演劇集団非常口さんです。

島田(演劇集団非常口):伊佐市で活動しています、演劇集団非常口代表の島田です。非常口は2001年に旗揚げし、9年目の団体です。自主公演の他に、市のイベントへの出演や、小学校での公演などを行っています。
パネリストの皆さんは、県外でも活躍されている方が多くいらっしゃいますが、県外で活動することに対する覚悟を決めたときがあると思います。私たちの団体は、なかなかそこまで踏み切れない。県外で活動していくことに対して覚悟を決めたきっかけはなんですか?また、そのときの迷いや悩みがあれば教えてください。

福田:僕はそういう悩みを泊さんに打ち明けたことがあります。泊さんの回答は、劇団の成長の中でそういう時期がくる、飛ぶ劇場でもあったといわれました。そのとき、「あと何年でこれを達成できなかったらやめようという話になったよ」とアドバイスされました。それで、自分たちの劇団で話し合って、3年以内に達成できなかったらやめようという目標を3つくらい立てました。で、それが出来たからやめないで続けてます。泊さんに出会ってよかった。やっぱり出会いかなぁ。長崎だけでやっていると孤独になるんですよ。相談できる人がいなくて。泊さんに出会って初めて、相談できる人が出来て、それからいろんな相談できる人に出会うことができたんですよ。

高崎:なんかいい話になってきたなぁ。(笑)

泊:僕は27歳で代表になったんです。その時に「3年はやります。人生の路線を変えるなら30歳だから僕が30になるまではやります。」といいました。そして、30歳になる3ヶ月前に日本劇作家協会の新人賞をもらって、腹をくくった。それから東京公演。初めて東京公演をしたときにアゴラで平田オリザさんにいろいろ相談しました。その時に、「いずれ今いる劇団員を切らなくてはいけないときが来る。これからどんどん才能がある人が入ってきます。その時に、今いる劇団員を切れるかどうかが今後の飛ぶ劇場を決めるでしょう。」と言われました。それから10年経ったんですが、今最初のメンバーはほとんど残っていないですね。別に切ったわけではないんですけど、自然とそうなりましたね。

高崎:永山さんはどうですか?話をしたくなさそうな顔してますけど(笑)

永山:いやいや、あの〜、性格の問題だと思うんですよね。僕はもう勢いだけで来てるんで。30になる年のある日「やめよう!」と思って仕事をやめたんですね。

〜笑い〜

福田:奥さんに相談してないんですよ!

〜笑い〜

永山:東京公演のときもときもそうだったんですよ。今いるところを越えていくためには勢いが必要なのかな。出来ない理由は数えられるけど、やる理由って一つか二つしかない。どこかで「えいっ」っていう瞬間が必要なのかな。

高崎:今のお話で、福田さんと泊さんのお話に出てきた「評価された」というのも1つのポイントですよね。なので、そういう場を求めていくのも1つですね。 では次に、鹿児島大学演劇部テアトル火山団さんです。

江口(テアトル火山団):テアトル火山団部長の江口です。大学の演劇部です。去年で20周年を迎えました。今は年に3回公演を行っています。他県の学生演劇の活動状況をお聞きしたいです。

池田:熊本は2つ大学の劇団があるけど、1つしか活動していない。学内公演しかしていないので、もっと外のホールでも活動してほしいですね。

泊:北九州は大学生がおとなしいですね。僕が学生演劇をやっていたときはもっと外で場所を探してやっていたけど、今の大学生は学内でひっそりやっている。何やっているかよく見えなくなってきています。そんな中、最近高校演劇が盛んなので、高校生をたきつけていますね。

高崎:ふたりが共通して、今の大学生はおとなしいと言ってるけど、おそらくお二人も上の世代からはおとなしいと言われていたと思うんですけど、どうですか?

泊:いや、僕らは大丈夫です!

〜笑い〜

永山:今はインターネットなど情報がたくさんあるので、失敗しないようにする術はいくらでも調べられる。昔は失敗しないようにする方法とか情報が少なかったから、無茶するしかなかった。今はいかに失敗しないかということが浸透している感じがしますね。でも失敗体験から学ぶことってたくさんあるはず。

高崎:福岡では、5団体くらいありますね。でも人口比で考えると鹿児島とそんなにかわらない。2、3年くらい前に私たちのNPOで一つ仕掛けをして大学演劇部の合同公演をしました。大学演劇から新しい劇団が生まれてこないという印象があったので、合同公演をしてみたのですが、昔と比べてリーダーシップを取れる人材はいなくなりましたね。 これからは劇団が出来るようなきっかけをしかけていかなければいけないと思いますね。大学合同公演もそうなんだけど、若手にリーダーシップを取る練習をさせるみたいな。 では次は劇団上町クローズラインの宇都さんです。 なんか、全然バーサス感がないですよね!

〜笑い〜

宇都(劇団上町クローズライン):ひどいですね〜、これから喋ろうとするときに(笑)。劇団上町クローズラインの宇都といいます。鹿児島には、10年選手の劇団がなかったので、立ち上げた劇団です。
鹿児島の人は観劇しないという現状があります。演劇活動している人はいるけれども、そこから観客に繋がらない。パネリストのお客さんを集めるためにどういう工夫をしているか。市民県民の観劇人口を増やすための斬新な工夫などをお聞きしたいと思います。

山下:演劇をよく知らない人たちにどうアピールしていくかですね。僕らは、音楽イベントやカフェで笑いの多い芝居をうって、芝居って面白いでしょ、ということをアピールしていくようなことをしています。他にはメディアを使いますね。メディアの仕事をよくやっている人が多かったので、飛び込み営業的に始めていって、テレビやラジオで取り扱ってもらうようにしました。他に30、40代の劇団がないなら、やったもん勝ちじゃないですか!

高崎:今山下さんに、個別の劇団として何ができるか、ということを話してもらったんですが、永山さん、県立劇場として、何かありますか?

永山:あったら教えてほしい(笑)成功のマニュアルはない。自分の周りを見回して身の回りに何があるか見つけるしかないのかな。自分なりの方法を見つけて、それを丁寧にしていくことが大事なのかなと思ってます。

池田:永山さんの戯曲講座の話を聞いたときに面白いと思いましたよ。私たちは演劇を見せるってことばっかり考えてしまうけど、見せるだけではなくて、戯曲や照明や他のいろんな関わり方の切り口があるんだなって。

泊:ほんとに面白い物を作ったら、お客さんは来るんですよ。時代や運もあると思います。面白いものを作り続けるしかない。自分の面白いと思う物を信じるしかないと思います。 今、北九州芸術劇場で小学生を対象にワークショップ6年くらいやっています。九州で演劇人口が増えないと言っていますが、ワークショップをやり始めてたかだか6年ですよ。10年20年で考えましょうよ。今の小学生が大人になるときに一人でも演劇って面白いなって思っている人がいたら素敵じゃないですか。無駄かもしれないけど、積み重ねていきましょうよ。それくらいのスパンで考えています。

高崎:今、3人の方に質問していただいて、いろんな状況がありました。その中で、まとめられるとするなら、まだまだ可能性はあるし、やり方もいろいろあるということじゃないでしょうか。

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