■制作の概要、制作の「外」と「内」
人と逢う。また、これから出会うであろう人のことを考えて、制作の仕事が好きになったのだと谷瀬さん。人と出会うだけではなく、人と人を会わせる、人と出来事を遭わせる。このことが制作の仕事とも言われていました。
チラシの文句一つで、あるお客さんが劇場に足を運んでくれるかもしれない。そうなると、よい作品と出会えたお客さんも幸福になれるし、見てもらったアーティストにとっても幸福なことだということでした。これも一つの出会いですね。
制作には外まわりと内まわりの仕事があり、外回りというのが宣伝と営業と説明がありました。内回りに当たるもので劇団ではどうしていますかと講師から受講者に聞いたところ、「スケジュール管理」「予算管理」「チケット管理」「スタッフ人選」「ミーティングの仕切り」などが挙がりました。
予算や人手の事情から、制作の内回りの仕事の中には、舞台管理の仕事も含まれることが多いということを谷瀬さんから説明されました。
作品はアーティストが作るけれども、公演は制作が作る、制作者こそが公演を作る唯一の人であるという説明。制作担当者が言うことで全員が知らないでいいことはないということを代表が把握し、全員に周知させなければならないとも説明があり、大変元気づけられました。
限られた時間やお金のなかでシステマチックに、シンプルに、効率よく物事を進めていく。これら自体は作業であるけど、究極は人と出会うための手段であるということでした。 |