国内で最大の芸術文化への助成である芸術文化振興基金。その制度や傾向、申請書作成に役立つノウハウについて学びます。ワークショップではアドバイスを受けながら実際に申請書類を作成して、本年の芸術文化振興基金へ提出することを目標とします。
第1回目(講座)講座 2009年10月7日 19:10〜2100ぽんプラザホール |
2009年10月7日、助成金ワークショップ第1回目は、東京の世田谷パブリックシアターより矢作勝義氏を講師にお迎えしての、助成金に関する講座を行いました。
矢作さんは劇場のスケジュール管理、外部カンパニーの受入れ、主催公演などの制作を務める他、東京の小劇場制作者を対象とした公的助成金申請のための勉強会も行われています。
前日から、台風が日本列島に接近のニュース。公共交通機関は動くのか!?講師を乗せた飛行機は無事に飛ぶのか!?など不安の中、講師の矢作氏より無事飛行機が到着した旨の連絡を受けほっと胸をなでおろしました。そして天候も落ち着き、参加を予定していた参加者20名全員が無事受講することができました。
講座は矢作さんの自己紹介、どうして助成金の勉強会をするようになったのか、というお話から始まりました。
ずっと演劇にかかわってきた中で、自分達の活動がより良くなるためにはどうしたらいいか考えた中で出てきたのが以下の2つ。
・助成金の申請書類を作ることができること
・実際に助成金に採択されること
そこから助成金の勉強会を始められたそうです。
助成金は趣味や生活を補助するために出すのではない。助成を出す側の目的を達成するために有効なものに助成を出している。募集要項を読み込んで、何を求めているのか把握していくことが大事だとお話されていました。
そんな矢作さんの背景、助成金の考え方がわかったところで、今度は実際の芸術文化振興基金の助成金の要綱を参照しながら、それにそって具体的なポイントの解説がありました。
見た感じ小難しく壁を作ってしまいそうな要綱を、やさしく、わかりやすく、かつ楽しく解説してくださって、やわらかく頭に入るような内容でした。参加者も、目から鱗という感じです。
申請書作成のポイントは趣旨・目的。
自分達の活動の趣旨や方向性はなんなのか、社会に対してどう影響するのか。
自分達の作品を観た人がどうなってほしいのか、主宰と制作でとことん話し合って見つけることが大事、とお話されました。
今後助成金に充てられる予算が厳しくなってくることも予想されますが、とにかく申請書のレベルを上げていくしかない。芸文助成はちょっと早いと思っていても、県や市などが出している助成金にどんどん出していってほしい。そして、社会とのつながりや、今後を考えていってほしい。というメッセージで講座は締めくくられました。
今回の講座を踏まえ、次回以降はいよいよ実際の申請書作成に入っていきます!
・社会性…。やはりしっかり考えなければと思いました。現場、実務だけでなく、広い視野を持たなければいけないと再認識。
・申請書の書き方など知らなかったので、丁寧に教えていただけてよかった。申請書を出すにあたって希望が出てきた。
・非常に分かりやすく、正直遠い存在だったものが少し明確に見えてきました。
・助成金の申込み内容など全体的に分かりやすく理解できました。今後助成金の申請を視野に入れて活動したいと思いました。
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