■　西鉄ムーブ66 ギンギラ太陽’s 公演 「翼をくださいっ！さらばYS-11」
□　3月17日(木)〜21日(祝)　西鉄ホール

この劇団のオリジナリティは際だってる。役者は全員，乗り物や福岡市内のビルの被り物を頭に装着して演じるというものだ。笑いも十分ありつつ，胸に染み渡る感動もある。
この舞台を見て劇場を出たとき，あなたは街を見る目が変わるかもしれない。

■　最新旧型機クロックアップ・サイリックス　プロデュース公演　『三者三様』
□　3月19日(土)〜20日（日）　シアターポケット

上質なブルーチーズにも，素敵な劇場にも，風味を増すのはいい「黴」が付いてるかどうか。
これは市内で最も「風味のある小屋」であるシアターポケットで行われる貴重な公演です。
それに，この劇団の作品は言葉遊びも巧みであるし，舞台上の仕掛けもおもしろい。
ツルッツルの新品よりも，ほころびのあるユーズドの方に愛着を感じるなんていうあなたは，この劇場に足を運んでみるといいですよ。

■　うずめ劇場 第16回公演 「ねずみ狩り」福岡公演
□　3月5日(土)〜6日(日)　 ぽんプラザホール

3年前に上演された「いまわのきわ」は、その内容も演出も衝撃的だった。 本邦初公演の「ねずみ狩り」も衝撃的な戯曲のようだから、「いまわのきわ」の時のような切れのいい演出が加われば、ものすごく魅力的な舞台が期待できる。

■　西鉄ムーブ66 ギンギラ太陽’s 公演 「翼をくださいっ！さらばYS-11」
□　3月17日(木)〜21日(祝)　西鉄ホール

「翼をくださいっ！」の最新バージョン。業界の方が観に来られるというほどに突っ込んだ地元ネタを、かぶりもので大きく強調していくエンターテインメント作品。ホロリもおバカもたっぷりで、ゆったりと楽しめる。チケットは売切れ必至のようなので、早くゲットしたほうがいい。

■　阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS 「悪魔の唄」
□　3月21日(祝)　福岡国際会議場

いま最先端の演劇人・長塚圭史の新作を観られるのはうれしい。長塚の、人の醜い面をつかみだす舞台にはホラーっぽいところも少しあるが、この作品はまともに”ホラー”。しかも長塚本人は怖がりでホラー嫌いというから、どんな舞台になるのか興味深々。公演場所が福岡国際会議場というのもおもしろそう。

■　能楽座公演　能「泰山木」／狂言「川上」／能「竹」
□　3月31日(木)　大濠公園能楽堂

豪華な出演者なのにリーズナブルな料金で、本格的なお能に気軽に触れてみるのに絶好の公演。お能には観世榮夫、大槻文蔵、梅若六郎と当代の名人が並び、狂言も野村万作、野村萬斎父子というぜいたくさなのに、前売指定席一般4,000円、自由席桟敷2,000円という料金には、うれしくて涙がこぼれる。

動員・内容ともに福岡のトップランナーであることは間違いないところ。
問題は、今頃オススメしてもチケットが取れるかどうかですが。
軽く笑い飛ばしたい人にも、じっくり泣かされたい人にもオススメ。

ドロドロした作品が多い長塚圭史の阿佐スパもすっかりお馴染みになってきました。
東京名古屋大阪広島で札止めの公演でも、
福岡だけは何故か売り切れないという記録はいつ止まるのか。
ただ、結構重たい内容が多いので、精神的に余裕のある方にオススメ。

気になる公演
　・レモンヱロウ
　・集団たま。

福岡で最大の人気を誇る劇団。
かぶりもので擬人化された、福岡近郊に住む人にはおなじみの建物やお菓子や
交通機関が所狭しとあばれまわる舞台が売り物。
なにも考えなくても、自信を持ってオススメできる。

福岡での公演があるという意味では、Ｇ２、キャラメルボックスと並ぶ人気団体。
２週間に及ぶ東京公演は前売りチケット完売。
福岡ではあまり公演の行われない福岡国際会議場メインホールでの公演も見どころの一つ。
今回は未曾有のホラー昭和版

気になる公演

・のこされ劇場≡horamiriダンス研究所
ダンスと演劇のリミックスが気になる。

・劇団０相
熊本の劇団。昨年は北九州演劇祭にも参加しており、今回は福岡の公演。

・劇団ショーマンシップ
在福の演劇人としては、もっともテレビラジオでの活躍が多い、仲谷一志率いる劇団。
チラシを見る限り、座長：仲谷一志の出演はないように見えるのが残念。

・うずめ劇場
北九州の誇る２大劇団のひとつ。日頃芝居を見ない人にはあまりおすすめ出来ないが、
「上演の都合上、中高生以下のかたのご入場はご遠慮下さい」というチラシの記述はなにか気になるものがある