第3回ぽんプラザホールロングランシアター「アーリー・myラブ」最終日終演後16時ごろより約30分間 「地域劇団のロングランQ&A 〜私たちはこんな準備をしました〜」として、今回のロングランシアターについて振り返るアフタートークを行いました。同時にネット配信も行いました。
ロングラン公演に意欲を持っている劇団主宰をゲストに迎え、今回のロングランについて振り返りながら、地域でロングラン公演をするメリットやロングラン公演を行う際に期待したこと、ロングラン公演にむけて工夫したことや実際にやってみて得られたもの、ハードルとなったことなどについて質問形式で意見を交わしました。
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ロングラン公演に応募されたきっかけは?(山下)
来年20周年で勢いづけるものがほしかった。週末の公演だけだと、都合があわないお客様も多く、もう少し長い期間の公演がしたかった。また、体力のあるうちにロングラン経験をしたかった。(小島)
FPAPはなぜロングラン公演を企画した?(山下)
長期で公演をすることで、劇団の力を向上を狙っている。また、長期公演することで多くの人に見てもらい、地域演劇が一般市民にも広がっていくといいなぁ、という狙いで企画した。福岡は東京大阪を除けば、他の都市に比べロングランが盛んに行われている地域だと思う。(高崎)
ロングランを行うにあたって何が一番大変だった?(椎木)
役者とスタッフのスケジュールあわせが一番大変だった。劇団員は仕事をしながらやっているので、会社との都合も合わせながらやっていくのは大変だった。職場の理解も大事。日々の仕事はきちんとやって、理解と信用を得るようにがんばった。スタッフも外注をしているので、その調整も必要だった。(小島)
ロングランを盛り上げる、広報面での工夫は?(山下)
普段やっている情宣をした。財団さんの協力も大きかった。ロングランで特に意識したことは、前半にお客さんを入れてリピーターになってもらうこと。前半の公演の情宣には力を入れた。初日や、前半の平日でお客さんが入りにくい日に特割を設定した。
チケットの半券を持ってきたら割引、公演終了後に告知したら、結構利用があった。(小島)
口コミで広がっていくのはロングランだからこそできる。週末の公演では成立しないことができるのはロングランの魅力。(高崎)
情宣面での会議や話し合いは増えた?(山下)
そういう話し合いはしょっちゅう行った。私たちの劇団のことを知ってもらおうと、月1でイベントをし、普段お芝居に触れない客層にアプローチする試みもやったので、その話し合いも多数行った。(小島)
ロングランをするにあたって、予算の面での違いはありますか?(椎木)
一番大きかったのは、人件費。音響、照明は全部外注。チラシやポスターなど、印刷物は枚数が倍になっても値段が倍ということはないのでさほど変わらなかった。また、舞台面では、同じ舞台で長くやることで、舞台装置がいつもより作りこんだ舞台になっている。(小島)
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ロングランの魅力、メリットは絶対ある。ロングランで、力もつくし、勉強にもなる。ロングラン、やるべきだな、と僕は思う。(椎木)
ロングランをすることで、団体の持つ底力は格段に上がる。ロングランを考えている劇団はぜひチャレンジして欲しい。(山下)
ロングラン公演は、劇団が疲弊してしまうこともある。けれども、何を気をつけないといけないのか、というポイントはあるので、それを押さえて、どんどんがんばって欲しい。(高崎)
ロングラン公演は体力的にはきつかったが、役者として、劇団として勉強になった。向上心を高めるのにいい機会。また、今回のロングランでいろんな方に関わってもらって刺激になった。ロングランを経験したことで自分たちもここまでやれるんだという自信にもなった。やってよかったです!(小島)
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今回のロングランンを振り返りながらのアフタートーク。実際にロングランをやるにあたっての疑問や、気をつけるポイント、ロングランのメリットなど、今後地域でロングランをしたいと思っている劇団へのヒントになったのではないでしょうか。今回のロングランでの苦労や工夫など、生の声が聞け、よりロングラン公演の魅力が伝わってくる、トークだったと思います。 |