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【講義レポート】第1回:9月30日(日)
<タイムスケジュール>
10:30 〜 11:30
劇評に関する講義
13:00 〜 17:00
作品鑑賞(Link Theater2007 〜エンゲキ上映×パネルトーク〜)
「僕たちの好きだった革命」(サードステージ)

いよいよ劇評ワークショップの初日です!
リンクシアターとの連動企画で、リンクシアターの午前中まどかぴあの視聴覚室にて行われました!まどかぴあさんとの共催事業なのです☆

まずは、みなさんの自己紹介。
いろんな観劇暦の方がいらっしゃって、すでにご自分のサイトで
感想などを公表している方や、これから劇評の活動をはじめたいと思っている方など。
いずれにしても共通しているのは、演劇が好きだということでした。
まず、劇評にとってそこが重要ですね。

扇田さんがどういった劇評を目指されているか、扇田さんの劇評の流儀をエピソードを交えてお話ししていただきましたよ。初日なので、基礎講座ですね。

いろんな劇評のスタイルがあり、扇田さんの目指す劇評は中学生でも必ずわかる劇評。

○劇評と感想はどう違うか。
○劇評を書く際に気をつけるべきところ。
○劇評を書くうえで自戒すべきこと。

と、お話は進みます。

劇評とは、そこに評価だけがあるものではなく、そのお芝居を観ていない人が劇評を読んでその舞台がどんな舞台だったか想像できるくらいに、舞台について具体的に書くものであるとのこと。

確かに感想だけでは、どんな舞台だったのかわかりませんし、客観的に評されているのかがよくわからないことがあります。

具体的な手法も出てきて、例えば、装置のスケッチをとっておく、その日のうちにメモをとっておく、など劇評を書くうえで、いかに観劇中に受けた感覚を思い出しやすくするかのアドバイスなどもありました。

劇評のオリジナリティということで書き手の視点もあげられました。
扇田さんが今まででびっくりした劇評の視点の例としてあげられたのが、「降板した入院中の役者の視点」で書いた劇評!!いろんな目線での書き方があるものですね!

自戒すべきところは特に扇田さん独自の考え方も入っていらっしゃるのですが、
(つまり、劇評においてのオリジナリティですね)
若く新しい才能に対しては寛容で包容力のある姿勢で。
時に新しい才能は異様な風貌で現れるとのこと。
ゴッホにしても確かに当時は評価されていなかった。
受け手の未熟さのせいで違和感がある場合もあり、常に自身に本当にそうなのか?と問う姿勢が大事だろうとのこと。

また、劇評と表現者の関係として、あくまで劇評は二次的なものであり、
よりよい演劇の成長を願って劇評を書くべきであり、作り手に対する充分な敬意が感じられる文章であれば、問題を引き起こすことはないとのこと。

今の時代ならではの「ブログ」で劇評を発表する手段についても
ブログで人気が出て、読者に支持されれば本にもできるし、そこから個性的で指示されるホンモノの劇評家が生まれる時代だろうとのことでした。参加者のみなさんにも積極的に劇評を発信してもらって、舞台芸術シーンをもりあげてもらいたいですね。

この他にも、よりよい劇評を書くためのたくさんの手法がありました。
演劇を劇評家の目線から見ることは大変有意義であり、劇評を書こうとした人にしかわからない視点でもあります。扇田昭彦さんの演劇を見つめる温かいまなざしと、熱い情熱を感じました。

講義のあとは実際に「僕たちの好きだった革命」をリンクシアターで拝見して、
劇評を書いてもらいます。どんな劇評が集まるか大変楽しみです。

レポート:FPAP 山本



















 

 
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