プロデューサーの大橋です
『よかっちゃん』の稽古場に行ってきました
本作の演出家・わたなべなおこさんも作品づくりのために福岡入りしました
稽古を見ていて気がついたのですが、戯曲に登場する固有名詞への理解によって作品の印象は変わりますね
これまで戯曲を読んでいただけの時と、実際にその舞台となっている町で長い時間を過ごしてみるのとでは、いろいろ違うなーと
「あら、ここの風景なんか見たごたある。」
「ああ、そこ川端町ば書いとっとです。」
このセリフを聞くと、川端の情景や商店街の賑わいぶり、友人の訛りがどうしたって浮かんできます
「福岡市博多区中洲7丁目の・・・。」
みたいな言葉にも、川の匂いや街の猥雑さまで思い起こすかどうかで、日常としての印象の強度が異なってくるな、と
知らない時は「知らない町」のフィクション
知った時には「自分の日常の延長」のフィクションになる
どっちがいいとかではなく、印象が変わるものだなーと感じました
私は宮園さんの本は日常とフィクションの臨界点を越えた所からの加速が好きです
日常に蓄積されていく「負」の空気感も好きです
いやー、これが、わたなべさんのリクリエーション演劇(観客参加型演劇)の手法と重なってどうなっていくのか
非常に楽しみです
【参考】
『よかっちゃん』の戯曲は、こちらで読めます