総合プロデューサーの高崎です。
福岡・九州地域演劇祭の公演企画の一発目「大学演劇部合同公演」まで、あと一ヶ月と1日となりましたね。
大学演劇部の稽古にはなかなか立ち会えていないのですが、いろんな大学の学生が集まっていて、熱く、ときにハプニングもありありな稽古のようで、自分の大学生の頃を懐かしく思い出したりしています。
さて、この演劇祭では何種類かのチラシを作っているのですが、そのキャッチコピーの一つに「舞台芸術の道州制、はじまる」というコピーがあります。
このコピーは、この演劇祭がテーマとする「九州」という地域にフォーカスを当てたものです。九州では「九州演劇人サミット」や「九州戯曲賞」など、県域を超えた演劇人や劇場の交流が進んでいます。
これらの企画が表現者にとって最も必要な相互刺激につながっています。
九州内の演劇人の「移動」が活発化することで、この相互刺激はますます増えていくでしょう。福岡・九州地域演劇祭はそのような環境を九州につくっていきたい。そして、その時の流れにおいて九州に住む人々や演劇人の九州への思いはますます深まっていくのだろうと思います。
その眼に見えないつながりや心情が、やがて舞台芸術の道州制と形容すべき段階に至ることを願っています。
もちろん九州外の優れた演劇人の協力を得ていくことも重要です。と、同時に私たちが九州という地域に愛着を持ち、そこで地域に根ざした活動をしていくために、この地で力を蓄えていくことを外して考えることはできません。
そして、そのことは九州に住む人々に、より豊かな人生をこの地で生きるための舞台芸術環境を届けることにつながります。
今後10年の間に起こりうるであろう道州制や劇場法といった追い風を十分に受けるために、帆を大きく広げる。そのような演劇祭をぜひみなさんのその目で確かめていただきたいと思います。
九州演劇人サミットinかごしま より